<   2013年 12月 ( 4 )   > この月の画像一覧
学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない
「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」

 「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」
 ロジェ・ルメールというサッカーの元フランス代表監督が言った有名な言葉です。

 良い指導者であるということは、どういうことでしょうか?

 自分にとってこの問いはかなり重要な問いなので、色々と考えているのですが、ひとまず分かっていることは、知識や情報をたくさん持っているというだけでは足りないということです。
 知識や情報ももちろん一つの大事な要素ですが、いくら知識を持っていても、選手を惹きつけられなかったり、やる気にさせることができなければ良い指導者とは言えません。
 きっと、常に学び続けるようなその熱意や姿勢といったものも、良い指導者としての大事な条件なのだと思います。
 それは、しゃべっている技術が正しいかとか最新かとか、細かい戦術を説明できるかどうかといった側面ではなく、その話し方そのものに魅力があるか、熱意を感じるかといった側面です。
 つまり、人間としての力が言葉の裏側に映ってしまうのだと思います。

 ルメールさんの言葉の意図も、単に「最新の技術や戦術を学び続けろよ」というのではなく、「姿勢」や「指導に取り組む熱意」、「選手に対しての知らず知らずの手本としての指導者」といった側面も含まれているのではないでしょうか?


鈴木良和の子どものスポーツを考えるブログより
(ishii morio)
[PR]
by kamonomiyamini | 2013-12-31 22:26 | 指導者関係
スマホ子守り
「スマホ子守り」

 刺激の多い環境ほど脳の働きが活発になる仕組みが解明によれば、刺激の多い環境ほど脳の働きが活発になる(海馬の神経細胞の成長を促す)仕組みが解明されたそうです。

 例:PCやスマホから離れて4日間自然の中で過ごすだけで想像力がアップする?

 様々な五感体験を与えることが子供の成長にとって大事なのではないでしょうか。

■幼児のiPad利用は是か非か?

 子ども向けの多くのアプリは、報酬を与えたり、思いがけないタイミングで興奮するような視覚効果を見せることでドーパミンが放出されるように作られています。そうすれば子どもたちが遊び続けるからです。
 レゴブロックでは、完成したことを決めるのは子ども自身です。一方、iPadではアプリが、課題が正しく達成されたかどうかを決めます。研究者たちは、この違いが子どもたちにどんな影響を与えるのかは不明だとしています。
 アプリは子供が集中して遊び続けられるように作られていることから、集中力は身につけられるかもしれません。
 ただ、アプリの場合は、課題達成を決めるのは、子ども自身ではなくて、アプリであり、そのことがどのように子供に影響をあたえるのかどうか(与えないかもしれない)わからないそうです。

 「スマホに子守をさせないで!」。日本小児科医会(松平隆光会長)は、乳幼児の心身の発達への影響が心配されるとして、スマートフォンの利用を控えるよう保護者に対し啓発活動を行っています。
 スマホの普及に伴い、絵本やパズルなど乳幼児向けのアプリも増えていて、中には100万回以上ダウンロードされている人気アプリもあります。
 スマホを子供に渡して、こうしたアプリで遊ばせたり、アニメの動画を見せたりして 放っておくケースもあるといいます。保護者が子守り代わりに、子どもに自分のスマホを渡して遊ばせていたところ、わからないままサイトの承認をしてしまい、後日高額な請求書が届いたという例もあります。
 東京都内の1歳児の母親(32)は、「子供が外出先でぐずると、つい渡してしまう」と打ち明けます。

 中流家庭の子どもは貧しい家の子どもより2300万語多く言葉を聞いている?によれば、親子間のコミュニケーションは、子どもの将来に多大な影響を与えるそうです。
 また、「2歳未満の子供にはテレビを見せないで」、米国小児科学会が指針によれば、親が喋らないと、子供は親の言葉を聞くことができないために、言語の発達が遅れてしまうそうです。
 スマホに子守を頼むことによって、言語の発達やコミュニケーション能力、後の子育て(経験がないためか再び自分がされたことを子どもに繰り返してしまう可能性)にも影響を与えてしまうかもしれません。

 最近は乳幼児向けアプリを企画・販売する企業が、乳幼児のスマホ利用のガイドラインを独自に作成しました。 「親子で会話をしながら一緒に利用しましょう」「創造的な活動になるよう工夫しましょう」など5項目で、ホームページで公表しています。
 ただ、日本小児科医会の内海裕美常任理事は「乳幼児期は脳や体が発達する大切な時期。
 子供がぐずるとスマホを与えて静かにさせる親がよくいるが、乳幼児にスマホを見せていては、親が子供の反応を見ながらあやす心の交流が減ってしまう」と指摘する。
 また、画面をなぞるだけの仮想体験を重ねることが、手の機能や五感を育むことに影響を与えかねないと心配しています。

(ishii morio)
[PR]
by kamonomiyamini | 2013-12-31 18:18 | 保護者の皆様へ
掘り下げる「チカラ」をつける
「言われたことを素直にやる」

 「素直にやる」…とても大切です。 ミニバスケットで子供達が上達するには、必要な要素ですね。
 しかし、「何も考えずに、ただ言われたことだけを素直にやる」 コレは、何事も進歩が生まれにくい。 裏を返せば「何も指示をしないと何もできない子になる」というリスクもあります。

 実は、社会人も全く同じことが言えます。 時に、“モンスター”な新入社員が、スゴイことをやってのける時があります。
 取引先を訪ねさせて現金などでの支払い業務を指示された新入社員君…訪問先から帰ってきて、先輩社員が「領収書は経理に渡しておいてね」と伝えると…
 「え?領収書ですか?現金を持っていくようにとは言われましたが、領収書をもらって来いとは先輩言いませんでしたよ。そんなのもらってきていません。」…シレ~っと言うモンスター君に、先輩が呆れるという光景。

 さて、社会人にもなって手取り足取り、赤ん坊のように事細かに説明しないといけないのでしょうか?
 いや、それは「社会の構造」を理解させていないんですね。だから機転も利かないし、当たり前のことができなくなってしまっている。
 逆に、社会だけでなく、会社の仕組みまで理解しようと、何かと「なぜ?」「なぜ?」と聞いてくる社員がいる時もあります。
 「先輩!この伝票って、5枚複写になっていますが、この一枚一枚の伝票は、どこにどのように使われるのですか?」 これは、好奇心旺盛だし、意識も高い可能性があるので、いい質問ですね。
 しっかりと、会社の事務経緯を知ることで、仕組みを理解するキッカケになるかもしれません。

 しかし…そこでも、やたらと疑問点があれば、先輩や上司をつかまえて、「なぜ?」「なんで?」と聞き出すだけで、いつまで経っても仕事の覚えが悪いタイプもあったりします。なかなか物事の流れと本質を理解しようとしていないからですね。

 仕事の指示・流れから、「掘り下げる」ということをしていないからです。
 「社会に出ても必要なスキルはミニバスケットでも養える」
 少し深く掘り下げる「力」 …これはミニバスケでもしっかり養えるものだと思っていたりします。
 もちろん、具体的な手法は難しいです。お子さんの個性や、地域特性など、さまざまな環境の違いがあるから、「これ!」という有効な手段は言い切れません。

 しかし、日頃からまずは「なぜ?」ということを「問い掛けてみる」ということは必要なのかもしれません。
 「なぜこの練習が求められるのかな?」
 「この練習のどういうところが試合で活かされるのだと思う?」
 そういう問い掛けを、マメに子供達と対話しながら練習するというのは必要だと思います。
 3メン速攻の練習は、試合でどのような時のために必要だと思う?
 それを、全ての回答に否定することなく無限に近い形で引き出してあげる。 いわゆる「ブレインストーミング」ですね。
 案外、大人が想定していた以上の素晴らしい回答も出るかもしれません。

 今度は「その君達が大事にしたい試合でのそのプレーのためには、この練習はどういう意識で、どうやれば良いと思う?」
 これもまた、子供達自らが言う意見は、可能性がどんどん広がるし、しかも自分で言ったことは、子供達自らがやろうとする習性があったりします。
 これの繰り返しは、「本質に辿り着こうとする掘り下げる力」である気がするのです。

 掘り下げる力は、何につながるか?
 自分がたどり着きたい境地に到着するための「課題克服」の材料を探すクセに必ずつながります。課題克服をするための、「情報」と「今の自分にできる仕事」を、自分から獲りに行こうとします。
 それこそが、仕事に対するモチベーションになるのです。ミニバスケットに例えるなら、それこそがチーム貢献に対するモチベーションになるのです。

 その他、いろいろなやり方があるとは思いますが、ミニバスケットにおいては、疑問を投げかけて、子供達に答えを見出させる。
 大人は、子供達が自分達で見出せるまでどこまで我慢ができるか、それが大事だったりするようですね。
 全てのことを手取り足取りではなく、頭と心を使わせることが必要であることは間違いなさそうです。

 「練習中の『気づき』からの成長実話」
 具体的な事例で述べてみましょう。息子が、小学5年生のときの話です。
 チーム事情で、上級生がとても少なく、小学4年生の時から、試合には出てました。つまり、対戦相手のマッチアップ相手は、常に体格の大きい上級生。
 もちろん、厳しい試合結果ばかりで、周りからは「まだまだ下級生チーム。なかなか勝てなくて当たり前。」…それが本人にはどうしても悔しい思いがありました。
 一方、同じく下級生の立場であるチームメイトのシュート確率は、当然他チームに比べると低い。それなら「オフェンスリバウンドから、なんとかボールをもぎ獲って、もう一度シュートまで行きたい!」 他チームの上手い選手は、それができている。 あんな憧れるプレーができるにはどうしたらイイか…。
 バスケット素人の親としては、コレくらいのことしか言えない。
 「あういう試合でできている子というのは…おそらく、日頃の練習から何かの意識が違うんだろうね…。『練習でできていない子は、試合では絶対できない』って監督さんは言っているじゃないか…。」
 その後も自問自答しながら、息子はある日、あることに気づきます。

 「シュート練習の時でも、しっかり他の子のシュートを見て、声を出せ!!集中しろっ!」

 この言葉…監督ではなく、生活指導担当のおじ様からの檄でした。
 息子はあることに気づきます。
 チームでのジャンプシュートの瞬間、自分の順番が来るまで、他の人のシュートを見て「ナイシュー!」「一本!」と声出しをさせられている理由…。 なぜ、他の子のシュートも見て、集中しろというのか…。
 ココに着目したのが、息子が小5の夏でした。

 シュートが放たれた瞬間のボールの軌道は、リングに届かないのか通り越すのか…
 シュートが放たれた瞬間のボールの軌道が、ズレているのは右なのか左なのか…
 自分のシュートの順番が来るまで、それを観察するために、それを見極めるために、集中させられている。
 「声出しをする」というのは…自分の順番が来るまでも、ずっとコートに集中すべき…。
 コートの中には、自分を上達させる要素がたくさん埋まっているんだと…。

 つまり、それは、「ボールの落下地点を予測できるようになるのための声出し」として、コートのどの位置からでも飛び込めるイメージトレーニングをするようになったらしいのです。
 それを続けていたら、小5の終わり頃には、かなりの数のオフェンスリバウンドが増えました。しかも、そこからのバスケットカウントが、仲間が一番盛り上がることに味をしめたようです。

 さらに…その掘り下げる力は、結果的にどこにつながったか…。
 人がシュートを撃つ様子を、自分の順番が廻ってくるまで、ずっと観察し続けたことで、小学校卒業時期には、ファールにならないようなシュートチェックの数が格段と増えました。 それで僅差の試合を勝ったケースがいくつも出てきます。
 もともと息子は、人よりも足は遅く、身体能力も低くて、とにかく不器用。
 それを冷静に受け止めていた本人の自覚もあり、「それでも私は憧れの選手を抜かしたい」という想いから、彼にあったのは、掘り下げる力から生まれる「工夫」だったのだと思います。

 「気づかせる環境づくり」の大切さ、でも、これはあくまでも事例に過ぎません。
 ここから難しいのが…息子が気づいた工夫は、当然チームメイトには教えたりしていたようです。僕も他の子にも伝えたこともあります。
 しかし…人から教えられてやる子と、自分で気付いてやる子では、継続性が違うようです。
 また、その先の自分の楽しみの見出し方も違うようです。
 だからこそ、「なぜこういう練習をしてるんだろう?」「今の自分に足りないものとこの練習はどのようにつながるんだろう?」ということの「対話」くらいは、大人と子供の間であっても良い気がするのです。

保護者としても、おそらくご指導者としても、「気付かせる環境作り」が一番難しいんですが…子供達が気付いてくれた時は、震えるほど嬉しいものがありますよね。

 監督として、今後この国が心豊かな社会になっていくためには、今ミニバスケットをしている子供達のピュアな心がとても必要だと真剣に考えています。
 また、職場では実際に若手社員の方々には、「仕事の本質」「上司からの指示」について掘り下げる大切さを、先に書いたミニバスケットの「他の人のシュート軌道を観る」という事例を用いて、レクチャーすることもありますが、それは社会人の心にも響きやすいようです。

 ぜひ、日頃の何気ない練習から、「自分を磨けるようになるための情報」と「チーム貢献するために自分にできる仕事」というのは、指示を待つのではなく、自分から探して動くというクセをつけて欲しいと切に願います。
 ミニバスケットの子達も、社会人にも同じことが言えます。
 『情報と仕事は、自分から獲りに行くもんだ!待つものと違う!』


NO LOVE NO TEAMより
(ishii morio)
[PR]
by kamonomiyamini | 2013-12-31 08:39 | 選手、気持ち
初心者を指導する時に気をつけるべき、7つの教え方の原則
初心者を指導する時に気をつけるべき、7つの教え方の原則

 バスケット初心者への指導にはコツがある。一定の方法を意識することで、初心者の上達を加速させ、成長に拍車をかけることができる。逆に指導方針によっては初心者の上達を大きく邪魔してしまいかねない。
 ここでは指導の際に気をつけるべき注意点と、原則的な考え方を7つ紹介する。これらのことを頭に置けば、コーチングの初心者でも一定以上の質の指導ができるだろう。

バスケ初心者への指導のコツ

1.ダメなことはダメとはっきり教える

 まず一番初めに、絶対にやってはいけないことを教えてあげなければならない。子供を外に出すときには、赤信号で何が何でも止まるように教えなければならないのと同じことだ。やると選手や仲間の身に危険が起こることや、やってしまうと競技そのものが立ち行かなくなるようなダメなことは、はじめにしっかりと確認しておこう。
 たとえば跳んだ選手の着地点に入ってはいけないこと、むやみに接触したり、手を使ってはいけないこと。ルールで言えば3歩以上ボールを持って歩いてはいけないことや、ドリブルを止めた後は動けないことなど。これらを知らなければ、そもそもバスケットボールという競技を行うことは不可能だ。ちゃんとルールを教えてあげることで、まずはバスケットを把握する下地を作ってあげよう。

2.初心者のやる気を消さない

 初心者はみんな興味・関心・憧れを持っている。持っているからバスケットボールをやろうと思ってはじめるのだ。そしてこの欲求・探究心・向上心こそ、物事を上達していく上でもっとも欠かせない要素たちだ。

 指導者にはこれらの要素を一瞬で消す方法がある。怒り、否定、強制だ。ルールやダメなことを教えてあげるのと同じ感じで「ダメだダメだ」と連呼していては、選手はやる気を失ってしまう。
 例えばレイアップシュートを決めた初心者は嬉しいはずだ。そこですかさず「そんなんじゃブロックされる。もっと高く跳ばないとダメだ!」と怒鳴り声をあげてみよう。あなたはダメコーチの世界チャンピオンになれる。厳しいコーチを望むような、最高の目標を自分に課している選手以外に、厳しくする必要などないのだ。

3.選手のやる気を燃え上がらせ続ける

 選手のやる気を常に高い状態に保つ。極端に言えば指導者の最大の役割はこの一言に尽きる。前述したやる気を消す指導法とは逆のことを原則にしよう。努力を肯定し、褒め、自由にやらせてみよう。指導者があれやこれやと世話を焼き過ぎなくても、バスケットボールへの情熱が消えない限り、選手たちは上達していく。
 ただし、うまくいかないこと、辛すぎることが続けば、熱意溢れる初心者たちでもやる気はしぼんでいってしまう。そこで「それくらいで諦めるならそれまでだ」と突き放したくなるコーチもいるだろう。時にはそういった厳しさが必要な時もある。だが初心者は往々にして、そもそも努力の仕方、苦境の乗り越え方を理解できていないケースが多いのだ。

 コツを教えて効率よく上達の手ごたえを掴ませてあげるのはコーチの手腕だ。壁に挑んでいる選手が燃え尽きてしまう前に、適切なアドバイスで導いてあげよう。壁が高すぎると判断できるなら、もう少し低い壁に挑ませて喜びと自信をつけさせてあげよう。やる気という炎に水をかけないだけではなく、薪をくべ続けるのもコーチの大切な役割だと考えよう。

4.自己犠牲を強いない

 「君の役割はリバウンドだ。そうすればチームは勝ち、多くの喜びを手にできる。君より上手な人がシュートを打つ。そして君はリバウンドで身体を張る。それがチームプレイというものだ。さあ頑張ろう」

 分業による効率化はチームが勝利に向かうために実に効果的だ。そして選手同士がお互いの必要性を確認し、チームが愛で結ばれるには勝利が不可欠だ。この点で、この発言が目指している方向自体は完全に間違いとはいえない。しかし初心者にこのような理念を押し付けては、そもそも彼のチームへの参加意欲自体が消えてしまう。リバウンダーになろうとバスケットボールを始める人はそうそういない。初めは誰もがカッコよく点を取りたいものだ。

 理想ではなく、身もふたもない現実から指導を始めよう。選手が自己犠牲や地道な仕事に価値を見出すのはまだ先の話だ。初心者はチームスポーツがどういうものかもまだわかっていない。人と力を合わせる方法も、まだ知らないのだ。だからまずは一番楽しい「点を取る」ことに焦点を当てよう。

5.シュートを教えよう

 シュートを教えることは、個人のやる気を消さない良い方法だ。というのも、シュートは一人でも練習ができ、結果もわかりやすい。自分が上達している、うまくなっているという感覚をもっとも味わうことができる技術だからだ。ドリブルやパスではそうはいかない。練習相手が必要だったり、自分が上手くなっているのかどうかが判断しづらいのだ。シュートは得点によって、自分の成果を確認できる。
 また、シュートが入るようになると、ディフェンスを振り切る動きを覚えることができる。シュートがいつまでも入らない選手は、ボールを持ってからドリブルなどで攻めようと頑張るが、初心者にとってはそれは非常に難しいし、いつまでもオフボール時の動きが進歩しない。まずはシュートを決められるようになれば、オフボールの動きを工夫しようと考えることができる。

 初心者が後々、力を合わせてオフェンスをしていくためには、オフボールの動きを身につけることが非常に重要になる。チームワークとはチャンスメイクの共有のことだから、決定機にパスを受け取る力が必要になってくるのだ。シュート力を鍛えることで、やる気を持続させるだけではなく、今後の展望も拓いていく事ができる。

6.戦術ではなく基礎的な個人能力を鍛えよう

 難しいオフェンスやフォーメーションを自分のチームに採用しようとするコーチは多い。だが初心者はそんなことは出来やしない。なぜなら基礎的な力のない選手同士が集まっても、何も生み出すことができないからだ。赤ん坊が何十人いたところで、何かを成し遂げられるわけはない。

 協力できるほどの個人的な力があることが、チームプレイを作り上げていく絶対的な条件だ。そしてその個人的な力を育むのも指導者の重大な使命になる。当然だが、シュートだけでは本当の意味でバスケットボールが上手くなるわけもない。パスやドリブル、走る体力、ディフェンスの基本、キャッチ、ジャンプ、ストップ、視野、あらゆる要素がよいバスケットボールプレイヤーを作る。

「ハンドリング」
ボールを正しい持ち方で
ボールを正しい位置において
ボールに正しく力を伝えられる

「ステップワーク」
しっかり動ける(ステップ)
しっかり止まれる(ストップ)
しっかり回れる(ターン)

「判断」
瞬時に見れる
瞬時に気づける
瞬時に反応できる

 こんなことをしていてはドリブルやパスやバスケットの動きを覚える時間がないではないかと言う人もいるかもしれない。パスやドリブルを未熟なままにしてはおけないのだ。
 これらのことをしっかりと教えないから、初心者はパスやドリブルや動きがなかなか身につかないのだと考える。初心者には特にこういった部分を重点的に強調して指導してあげて欲しい。

7.基礎を楽しい練習にする

 すでに述べたように、いつまでもシュートのような、やって楽しくて上達を実感できるような練習ばかりを行っているわけにも行かない。効果的だが地道な基礎練習を経なければ、よいバスケット選手へと進化することはできず、いずれぶち当たる壁を乗り越えていく力は養われない。上述したファンダメンタルの練習や、体力をつける試み、筋肉トレーニングは必要だ。
 だが初心者に基礎的な練習を強いるのには注意が必要だ。あまりに楽しくない練習を繰り返すことで、初心者は「おれは本当にこんな楽しくない思いをしてまでバスケットがしたいのか?」と自分に問いかけ始める。それはこれから徐々にやる気が落ちていくサインに等しい。

 だから基礎練習をするときには少しでも楽しい気持ちでできるように工夫を凝らしてあげよう。具体的には次の4つに気を配るといい。

・みんなでやる
・楽しい雰囲気でやる
・遊びの要素を埋め込む
・褒める

 一人で別々にはやらせない。みんなで協力したり、対抗したりして複数人で行うこと。ハンドリングやフットワークでも、別々ではなく一体感が出るように工夫しよう。
 基礎こそ楽しくやるべきだ。しゃべったり笑ったりしながらするのを奨励しよう。基礎を真剣にやらないのは自主性の不足だが、それは怒りや強制ではなく「うまくなりたい」というモチベーションによって獲得できるものだ。楽しいから、うまくなりたくなる。順序を間違えてはいけない。

 遊びの要素を埋め込むのも考えて欲しい。前の人のハンドリングをみんなで真似をする。チームに分けて時間やパスの成功数を競う。課題を設けてそれをクリアできるチームメイトの人数を賭ける。ミスの回数を予想する。やり方はいくらでもあるはずだ。

 最後に褒めることも忘れてはいけない。基礎練習はつまらないのが普通だ。上達しているかどうかもわからない。だからこそ指導者はその努力を褒めてあげる、認めてあげること。その選手が「頑張ったぞ!」と思っているかをよく見て、すかさず声をかけてあげること。

指導は待つことが大切

 以上のようなことに気をつけて指導すれば、初心者への指導を間違うことはない。上手くいっている感触、楽しい感触があれば、初心者は指導者が思う以上にどんどん成長していく。全てのことを教え込めば上達するというのは勘違いで、彼らの自主性こそがカギになるのだ。

 コーチはついつい自分の考えや技術を教えすぎてしまう。そのために強制的・否定的な言動を使ってしまったり、自己犠牲を強いたり、もっと経験を積まないとわからないようなことまで発言してしまう。初心者に教えすぎは慎むべきだ。何を言うのかではなく、何を言わないかをよく考えよう。
 最大のコツは「やる気」と「楽しさ」だ。これが教えと学びをもっとも効果的なモノにする要素だといえる。あなたがバスケット初心者に教える時には、これらのことを参考にしてほしい。

NO LOVE NO TEAM より
(ishii morio)
[PR]
by kamonomiyamini | 2013-12-02 21:48 | 指導者関係
   

指導者がいろいろなコメントや聞いたことを書き込んでいるページです。
by kamonomiyamini
> 最新のトラックバック
> ライフログ
> 検索
> ブログパーツ
> 最新の記事
選択肢を奪う指示
at 2016-11-14 22:06
「するな」と「しろ」
at 2016-11-02 21:40
子どものタイプ
at 2016-10-31 12:18
檄を飛ばす
at 2016-10-28 22:56
下手くそ
at 2016-10-28 17:50
> 外部リンク
> ファン
> ブログジャンル
> 画像一覧