> リーダーシップ vol.1
「リーダーという存在」

 チームにおけるリーダーとは、決して評論家やガイドのような人のことではない。「こっちの方向に進めばいいよ」と教える人や「これはこういうやり方をすればいい」と示す人ではない。

 勘違いされがちなことに、多くの人のリーダー像は、学校の教壇の上で黒板に「正しいこと」を記していく教師のようなイメージになってしまっている。これは間違いだ。そういったやり方でチームをまとめあげたり、何か問題を実際に解決していくことはできない。

 チームが実際に問題に遭遇した時に、評論家やガイドは大した力にはなれない。チームが登山中にクマと遭遇しパニックになったのなら、ガイドのように「慌ててしまうとみんな襲われますよ」と警告したり、評論家のように「この季節のクマは腹を空かしている」と分析しても、チームの危機は解消されない。
 必要なのは実際に無理やりにでもパニックを鎮めて、「ゆっくりオレについて来い」と、チームに安全をもたらすために行動するリーダーなのだ。

 リーダーとは知識や理論を振りかざしたり、問題点を指摘する人のことではない。チームが実際に問題にぶつかったときに、あらゆる手段を駆使して現実を変えてしまう人のことを言うのだ。
 リーダーとは人に理屈を教える人ではなく、人の行動を率いる人なのだ。王様ではなく、隊長のことをリーダーという。

 実際に集団の行動を作れるリーダーがいて、はじめて評論家やガイドに意味が生まれてくる。このことから、優秀なコーチがいてリーダーがいない組織よりも、優秀なリーダーがいてコーチのいないチームのほうが遥かによい。コーチが「こっちだ」と指示しても、集団にその方向に進む力がないのならば、あらゆるアドバイスも方針も意味がなくなる。

 リーダーとは、チームの一人ひとりに「リーダーのように行動しろ」と言うことで、色々な問題が解決してしまうような人のことだ。部活動で顧問が「○○のように練習に励め」とか、課長が新人に「○○のように仕事をしろ」というだけで、どのように行動すればいいかのイメージを表現できるような人は、リーダーに必要な資質を持っているといえる。その人は常に、チームの問題を解決しているだろうから。


NO LOVE, NO TEAMより
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-07-05 22:45 | 指導者関係

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