> 試合前に伝える言葉
「試合前の選手に伝える言葉」

 コーチが試合前に選手に対して言う言葉を大きく分類すると
1 「今日の試合は勝つぞ」
2 「今日の試合は勝ちたいな」
3 「今日の試合は勝てればいいな」
4 「今日の試合は勝たなければならない」
の四つになります。
 強豪チームのコーチが口にするのは、4ではないかと思います。この言葉は選手に大きいストレスを与えますが、心的エネルギーも高める効果があります。
 一方、弱小なチームのコーチが言うのは、3ではないでしょうか。試合前の選手に下手なプレッシャーをかけないよう「勝ち」の言葉の裏側に負けてもいいよという気持ちがあり、間接的にそれが選手に伝わるようにしています。この言葉は選手にストレスを与えませんが、心的エネルギーも与えません。
 1の言葉は一聞すると選手に大きいストレスを与えているように感じますが、4の言葉が選手がコーチから押しつけられるように感じるのに対して、選手は自発的なものを感じ取ります。
 同じ「勝利」でも強制的なものなのか自発的なものなのかで、受けるストレスはまったく違います。1の言葉は選手にストレスを与えず、勝利に向かっていく心的エネルギーを高めます。
 1の言葉は選手に興奮、幸福感、充実感などを感じさせ、最もよい状態でプレイさせることができます。
 2の言葉は欲求の心理です。1の言葉と比較するとまったく意思や決断が感じられません。そのため、勝ちたい欲求と決断のなさによる心の迷いの板挟みになり、選手に大きなストレスを与えてしまいます。また、負けても仕方がないという気持ちが隠されているので、心的エネルギーは低下します。
 3の言葉は選手に極度のリラックス、眠気、無力感などを感じさせ、選手の力を引き出すのが最もむずかしく、チームを最悪の状態に陥らせてしまいます。
 試合前には1の「今日は勝つぞ」を意識して使うようにしてください。その言葉を選手に伝えるというよりも、むしろ自分自身に語りかけるように声に出しましょう。そうするとコーチの強い意志を選手が感じ取ることができるはずです。

(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2012-08-27 21:38 | 指導者関係