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カテゴリ:技術( 129 )
シュートの基本練習(プレーのつながり)
「シュートの基本練習(プレーのつながり)」

 シュートの技術では、初期はシュートの入る喜びを教えます。
 そして、ワンハンドシュートを教えます。その時、基本的な構え方と打ち方を教えます。そして下半身との連動性を教えます。
 ここで、あまりしつこく教えようとしては、やる気がなくなってしまいます。

 正しいフォームを身につければ、シュートが入るんだという喜びも感じさせることが大切です。

 そのあとは、色々な角度からのシュートを教えます。
 そして、ディフェンスをつけてのシュート練習。

 レベルが上がっていって、うまくできないとき、選手はフラストレーションを感じるものです。
 その時は、簡単なレベルに戻して、シュートが入る成功体験をさせましょう。

 たとえば、ゴール下で、10本連続シュートをします。ある程度、技術を習得していれば簡単にできるでしょう。
 しかし、単純な課題ではなく、リングに触れずにクリーンに入れるように要求します。10本連続シュートは入るでしょうが、クリーンに入れるのはどうでしょうか。

 まず、簡単な課題で、成功させること。シュートを10本入れたという成功体験を経験させます。
 しかし、クリーンにリングに当てずに入れるという課題を与えることで、簡単だという意識から、集中力をあげる効果があります。

 練習のレベルが上がったことで、選手のやる気が続かなければ、前のレベルに戻す、それには、レベルの高い課題を課すということを考えましょう。

 そして、次は実戦で起こりうる状況でのシュート練習です。
 さらに、ドリブルやパスを絡めた練習になります。

 練習のメニューは、おのずとつながりをもってきます。これはプレーのつながりへともつながります。

 なぜここで、ドリブルをつかうのか、パスをつかうのか、それは、シュートを打つためにということになります。
 すると、シュートを打つためにより効果的なドリブルは、より効果的なパスはということを考えることを経験させましょう。

 ひとりではできないプレーを仲間と協力していく経験をさせましょう。

 練習のつながりは、プレーのつながりを感じさせることが大切だと考えます。


バスケットのちから~籠球論語~より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-08-09 17:28 | 技術
フリースロー
「フリースロー」

 第4Qでノータイム、1点ビハインドでファールをもらい、フリースロー、2本沈めて逆転、1本決めて同点延長という痺れる展開は結構あります。
 まさにフリースローが勝敗の行方を決します。

 さて、バスケットにおけるフリースローは、サッカーのPKと違い、頻繁に行われる得点のチャンスです。このフリースローの一本が試合の勝敗を決定することは常にあります。そういう意味では、フリースローは極めて重要なシュートです。
 たとえば、NBAでは、ファウルゲームにせざるを得ない状況において、シュートの確率というデータから、3ポイントの確率より、フリースローの確率が極めて低いプレーヤーに、ファウルを仕掛けてフリースローを打たせるという戦術もあるくらいですから。
 それだけ、フリースローの確率を重視しています。

 ミニバスの試合でも同じです。子供達がやるゲームだから、一般的に子供達は大人に比べてメンタル的なプレッシャーに弱いので、そんなに連続してフリースローが入ることはないだろうというのは、コーチとして誤った判断でしょう。

 今までの試合でも、相手チームのオフェンスをギリギリのディフェンスで止めて、その得点を抑えていましたが、自チームのファウルが重なりチームファウルが4つになり、相手にフリースローを与える場面が多くなって、そのフリースローを二本とも、ほぼ確実に入れられたとします。
 これは、ボクシングのボディーブローのように、じわじわ効いてきます。二桁あった点差が一桁になっています。チームも浮き足立っているのが分かります。
 ノーファウルで耐えようにも、相手のスピードを一線と二線で止めてはいるのですが、スペースを潰すタイミングが一瞬遅く、笛が鳴る。
 とにもかくにも、フリースローが重要なのはミニバスもNBAも同じです。

 フリースローで影響するのはメンタル面でしょうね。
 全力プレーという目一杯に動的な状態から次の瞬間には、目一杯に静的な状態になって、呼吸を整えゴールをねらうのですから、ましてや、そのフリースローをノータイムでもらい、その1点で同点になるとか、逆転するとかのしびれる状況の時、そのプレッシャーは大変なものなのでしょう!?
 それに耐え集中してシュートを打ち、なおかつ、それを沈めることができる小学生には感心させられます。シュートフォームが適正であること以上に、メンタル面のコントロールなのです。

 練習でも、そういう場面は想定として作ることはできますが、練習と試合の本番ではまったく違います。
 それは試合を多く経験すること。実戦という場面で経験を積むことでしょう。経験値の高さで、冷静な状況判断ができるのです。
 冷静になるには、視野を広げて自分を第三者として見ることができるかどうかだと思います。試合によって、そういう自分が作られていくのでしょう。

 特に、フリースローでは入れようと思わずに、イメージを大事にした方がいいでしょう。リラックスして、膝をゆっくり曲げて、膝を使って、力を正しく伝えて、リリースとスナップとフォロースルーを意識しながら打つこと。
 一本目がハズレたら、しっかりアジャストして二本目を打つこと、入らなくても、リバウンドチャンスを作るために、リングには当てることが大切です。

 練習の要領としては、ランプレーの直後に、『3の5』と言って、3分の間に、フリースローを5本打ち、五本連続して入ればOK!途中で外したら、また1本目からというものです。いきなり『3の5』は無理ならば『2の3』などから始めればいいでしょう。
 ただし、この練習では痺れる状況にはありません。
 とにかく、動的な練習メニューの間に、この、『3の5』という静的なフリースロー練習を混ぜ、自分をどうコントロールできるかを学ばせましょう。


やっぱりミニバスのブログより
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-08-03 22:18 | 技術
マンツーマン・ディフェンスのチェックリスト
「マンツーマン・ディフェンスのチェックリスト」

マンツーマン・ディフェンスでの失点を特定するチェックリストです。

1.オフェンス時にボールの行方を把握し続けている
2.ディフェンスのスタートと同時に自陣へ戻りだす
3.戻りながら自分のマークマンをつかまえられる
4.一刻も早くバックステップを踏む
5.ピックアップできないのなら声を出して味方にカバーを頼む
6.台形の中などまで戻りすぎてはいけない
7.速やかにディナイポジションに入らなければならない
8.シュートエリアでボールをもらわせない
9.ボールを持ったときに足元でチェックできている
10.まずシュートを打たれないように守る
11.ボールをもらわれた直後は密着して守り、その後に一歩下がるようにする
12.ドリブルをつかせることを心がける
13.相手の軸足から20cmだけピボットフット側にずれて向かい合う
14.ボールマンの軸足側の自分の手を、相手のおへその下辺りに差しいれておく
15.ひざをよく曲げておしりを落とし、上半身は立ててレスポンスのいい状態で守る
16.フェイクに反応せず、相手がドリブルをつくまで動かない
17.ドリブルをついたら、相手のコースに瞬時に入り込みプレッシャーをかける
18.全力のディフェンスフットワークに耐えられる足腰がある
19.マークマンの特徴を把握する
20.シュートを打つ寸前まで、可能なかぎり前に出てプレッシャーをかける
21.マークマンがシュートに跳んでからチェックに跳ぶ
22.絶対ディフェンスリバウンドを怠らない


 改めて見ると、ディフェンスというのはこれだけ大切なチェックポイントがあるのだとわかります。
 自分ができていないことが失点の原因になっているはずなので、見なおしてみればマンツーマンのコツがわかるのではないでしょうか。

 「戻り」→「ピックアップ」→「ディナイ」→「1線目のディフェンス」→「シュートチェック」→「リバウンド」という流れでディフェンスは行われますが、一つが遅れてしまうとその後が全て遅れていくことに注意してください。

 戻りが遅ければピックアップが遅れ、ピックアップが遅ければディナイが遅れ、ディナイが遅れれば1on1で遅れ、というように、バスケットボールのプレイは連続して繋がっています。戻りが遅いと全てが遅れてしまうのです。

 ディフェンスは相手がオフェンスの権利を保持するかぎり、マークマンにとって邪魔な位置に存在し続ける技術です。
 ディフェンスを理解してくると、マークマンを止めるのが楽しくなってきます。
 また、ディフェンスの仕組みを理解することで、オフェンス時に自分のチャンスを感知でき、得点力もアップします。ぜひこのリストを活用して、明日からの練習や試合に役立ててください。


NO LOVE, NO TEAMより
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-08-03 06:03 | 技術
ディフェンス・オフェンスの視野
「ディフェンス・オフェンスの視野」

 バスケットボールは視野が広く、多くの情報を捕らえることができ、瞬時に的確な状況判断ができれば、余裕のあるプレーができてミスが少なくなります。

 マンツーマンディフェンスでは、ボールマン以外の選手はボールマンと自分のマークマンを常に視野の中に捕らえてなければいけません。
 どんなにシステマティックなディフェンスを指導したところで視野の中に両方を捕らえてなければ動きが遅れてしまいます。
 また、ディフェンスで首を頻繁に振ることはしない方がいいと思います。特にピストルスタンスのときには首を固定して、ボールマンとマークマンを指差して両方が視野に入るよう足を使って移動します。首を頻繁に振っているとどちらかが捕らえきれなくなり、マークマンを見失って立ち止まる、簡単にフラッシュされる、ヘルプに行くのが遅れる等でディフェンスに穴があいてしまいます。

 オフェンスは状況によりますが、ボールマンがパスをさばく場面(つなぎ、合わせ、インサイドへパス、アウトサイドへパス、スローイン、ナンバープレー等)では、ディフェンスを直接見て味方を間接的に見ることができればミスが少なくなると考えています。
 モーションオフェンスでボールを持っていない者は、ディフェンスの動きと意識を読みながら、スペースを見て状況判断をして動かなければいけません。
 ディフェンスのときより多くの情報が必要ですから、オフェンスのときは首を常に振って(きょろきょろして)周囲を見て動くことが重要です。

 人間は一点に集中すればするほど周囲が見えなくなってしまいます。通常のプレーでは視点を集中せずにぼんやりと広い範囲を見れることが必要です。

 しかし、一点に集中しなければならない場面もあります。それはシュートのときです。
 シュートを打つときのボールをリリース(離す)する瞬間は周囲に何があろうともリングに対して一点集中しなければならないと思います。
 ディフェンスにチェックされそうになってもリリースするときに捻ったりかわそうとすると入りません。(場面を想定した練習を繰り返しているのなら別です)たまたまそういったシュートが入っても評価できません。ブロックされてもリングに集中して、通常の練習どうりの フォームで打つことを心がけます。

 その他視野にはいろんな要素があると思いますが、ぼんやり見ることと集中して見ることの使い分けが必要になります。難しいのはぼんやりと見る方です。

 よく、特定の選手がパスをカットされる場面が多くあります。ゲームを決定付ける致命的なパスミスもあり見ていて残念です。本人も残念でしょう。
 それは練習してそのような思いをしなくても済むようにしないといけません。

 パスをカット(インターセプト)されるにはいくつかの原因がありますが、その多くはオフェンスを直接見ていてディフェンスが視野に入っていないために起きてしまいます。
 パスを取られた選手に今どこを見ていたか聞くとオフェンスを直接見ていたと返事が返ってきます。その場で修正ができれば良いですが、オフェンスを直接見ることが習慣として身についてしまっている以上言っただけでは修正ができません。その習慣を打ち消してディフェンスを直接見てオフェンスを間接的に見ることができるまで習慣付けをしなければいつまでたってもミスを連発してしまいます。

 ではその習慣を身に付ける練習をしたところで選手自身が目的を理解して、常にディフェンスを直接見るように気をつけなければ意味がありません。指導するには忍耐力が必要です。


(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-08-03 04:52 | 技術
1対1の攻防とメンタル・スキル vol.2
「1対1の攻防とメンタル・スキル」 vol.2

3 1対1の攻防における身体接触

 1対1の攻防において、OFがDFを最も抜きやすいのは「オープン・ステップでDFの前足の横に踏み込める時」であるというのが原則です。したがって、DFとしては逆に、「OFのピボット・フットとフリー・フットの間に自分の身体を位置させる」のが基本ポジションとなります。

 このポジションでOF・DFが対峙している時、フェイントの有無にかかわらずOFのドリブルの突き出し位置は、DFの足のすぐ外側であるべきです。その時DFの重心がドリブルを突き出された側の足に乗っていれば、DFはステップを踏み出せず抜かれることになります。

 逆に、DFの重心がニュートラルないし、突き出された側とは逆の足に乗っていれば、DFは守りの一歩目を踏み出すことが可能となります。この守りの一歩目で勝負はほとんど決まることになりますが、ポイントはOFが進もうとする角度よりもDFは浅い角度でサイド・ステップで下がることです。同じ角度で下がってしまうと、OFのスピードがどんどん増してくることで、DFは守りきれなくなります。

 さて、OFがリングに向かって縦に深く切り込もうとする一方で、DFがより浅い角度で下がれば、一回目のドリブルがつき終わる位の時点で、身体接触が始まるはずです。
 この時点で身体接触がないとすると、OFがDFから逃げたドリブルをしているか、DFが一歩目から出遅れて抜かれていることを意味し、どちらかが技術的なミスを犯しています。
 逆に、この時点でDFがOFの肩を腹や胸で受けているならばDFの勝利であり、OFの肩がDFの体側に入っているならばOFの勝利です。

 DFが胸・腹でOFを受けておらず、かつOFの肩が入りきっていない場合は、合法的な押し合い局面となり、(ドリブル・チェンジをしなければ)勝負はドリブル終了後のステップ時に持ち越されることになります。
 私の印象では、中学男子ではドリブルのボールをつかんでからのワン・ツー・ステップの過程でOFはDFを振り切って背中に入れることができるケースが多く(上級レベルであればヘルプDFとの勝負に移行します)、中学女子ではワン・ツー・ステップの過程でOFが方向を変えたり、態勢を整えて競り合いながらのシュートに移行するケースが多いように思えます(DFを振り切れずに接触したまま跳んでダブルクラッチ・シュートというのが上級レベルでの終わり方の典型例となります)。

 なお、1対1の攻防における合法的・合理的・効率的な身体接触においては、適切な(自分にとって有利な)間合いを取り、それを維持するということが大前提となります。
 間合いが狭すぎればDFは抜かれやすい、ないしブロッキング・ファールをしやすい、広すぎればOFがスピードアップしやすく、ドリブル・チェンジもしやすいため、DFは守りきれなくなります。正しいポジションと共に、間合いこそが1対1の勝敗を決定づけ、ナイスプレーとファールの違いを生み出すものです。

 長くなりましたので、乱暴ですが一気に結論に飛びます:

① 身体接触での強さ、相手をやっつけようとする気持ち等のメンタル・スキルは、フィジカル・スキルと表裏一体のものとして指導(養成)の対象とすることが可能である。

② 1対1における身体接触はOFの正しいドライブインとDFの正しい対応の証拠であり、むしろリーガルな身体接触を求めていくのが攻防の焦点・目的となるべきである。

③ 相手をやっつけようとする闘争心は、相手の意図と動きの探りあい・読みあいとして昇華することが可能で、それは「表と裏のスキル指導」として具体化できる。

④ ボールマンの1対1における身体接触では、OFプレイヤーに肩入れ時の内傾バランスや押し負けない体幹の強さ、接触しつつもレイアップ等に跳ぶための粘り強い脚力と空中バランスを求めたい。

⑤ 同じくDFプレイヤーには、股関節に乗ったニュートラルなスタンス保持、上半身でOFの突進を受け止める体幹の強さと動的バランス、OFのカットへのバンプやアームバー経由の押し合い時の「抜き」のスキルを求めたい。

⑥ ドリブル・シュートの終わり方、特にワン・ツー・ステップの強さ・巧さを、指導者・選手は追求すべきである。


ジュニア期のバスケットボール指導より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-07-04 22:21 | 技術
1対1の攻防とメンタル・スキル vol.2
「1対1の攻防とメンタル・スキル」 vol.2

3 1対1の攻防における身体接触

 1対1の攻防において、OFがDFを最も抜きやすいのは「オープン・ステップでDFの前足の横に踏み込める時」であるというのが原則です。したがって、DFとしては逆に、「OFのピボット・フットとフリー・フットの間に自分の身体を位置させる」のが基本ポジションとなります。

 このポジションでOF・DFが対峙している時、フェイントの有無にかかわらずOFのドリブルの突き出し位置は、DFの足のすぐ外側であるべきです。その時DFの重心がドリブルを突き出された側の足に乗っていれば、DFはステップを踏み出せず抜かれることになります。

 逆に、DFの重心がニュートラルないし、突き出された側とは逆の足に乗っていれば、DFは守りの一歩目を踏み出すことが可能となります。この守りの一歩目で勝負はほとんど決まることになりますが、ポイントはOFが進もうとする角度よりもDFは浅い角度でサイド・ステップで下がることです。同じ角度で下がってしまうと、OFのスピードがどんどん増してくることで、DFは守りきれなくなります。

 さて、OFがリングに向かって縦に深く切り込もうとする一方で、DFがより浅い角度で下がれば、一回目のドリブルがつき終わる位の時点で、身体接触が始まるはずです。
 この時点で身体接触がないとすると、OFがDFから逃げたドリブルをしているか、DFが一歩目から出遅れて抜かれていることを意味し、どちらかが技術的なミスを犯しています。
 逆に、この時点でDFがOFの肩を腹や胸で受けているならばDFの勝利であり、OFの肩がDFの体側に入っているならばOFの勝利です。

 DFが胸・腹でOFを受けておらず、かつOFの肩が入りきっていない場合は、合法的な押し合い局面となり、(ドリブル・チェンジをしなければ)勝負はドリブル終了後のステップ時に持ち越されることになります。
 私の印象では、中学男子ではドリブルのボールをつかんでからのワン・ツー・ステップの過程でOFはDFを振り切って背中に入れることができるケースが多く(上級レベルであればヘルプDFとの勝負に移行します)、中学女子ではワン・ツー・ステップの過程でOFが方向を変えたり、態勢を整えて競り合いながらのシュートに移行するケースが多いように思えます(DFを振り切れずに接触したまま跳んでダブルクラッチ・シュートというのが上級レベルでの終わり方の典型例となります)。

 なお、1対1の攻防における合法的・合理的・効率的な身体接触においては、適切な(自分にとって有利な)間合いを取り、それを維持するということが大前提となります。
 間合いが狭すぎればDFは抜かれやすい、ないしブロッキング・ファールをしやすい、広すぎればOFがスピードアップしやすく、ドリブル・チェンジもしやすいため、DFは守りきれなくなります。正しいポジションと共に、間合いこそが1対1の勝敗を決定づけ、ナイスプレーとファールの違いを生み出すものです。

 長くなりましたので、乱暴ですが一気に結論に飛びます:

① 身体接触での強さ、相手をやっつけようとする気持ち等のメンタル・スキルは、フィジカル・スキルと表裏一体のものとして指導(養成)の対象とすることが可能である。

② 1対1における身体接触はOFの正しいドライブインとDFの正しい対応の証拠であり、むしろリーガルな身体接触を求めていくのが攻防の焦点・目的となるべきである。

③ 相手をやっつけようとする闘争心は、相手の意図と動きの探りあい・読みあいとして昇華することが可能で、それは「表と裏のスキル指導」として具体化できる。

④ ボールマンの1対1における身体接触では、OFプレイヤーに肩入れ時の内傾バランスや押し負けない体幹の強さ、接触しつつもレイアップ等に跳ぶための粘り強い脚力と空中バランスを求めたい。

⑤ 同じくDFプレイヤーには、股関節に乗ったニュートラルなスタンス保持、上半身でOFの突進を受け止める体幹の強さと動的バランス、OFのカットへのバンプやアームバー経由の押し合い時の「抜き」のスキルを求めたい。

⑥ ドリブル・シュートの終わり方、特にワン・ツー・ステップの強さ・巧さを、指導者・選手は追求すべきである。


ジュニア期のバスケットボール指導より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-07-04 22:21 | 技術
1対1の攻防とメンタル・スキル vol.1
「1対1の攻防とメンタル・スキル」 vol.1

1 スキルとしてのメンタル指導

 バスケットボール選手として持つことが望ましい精神的な特質として、試合に勝ちたい気持ち、相手をやっつける気持ち、失敗を恐れない勇気、身体接触等への恐怖感に打ち勝つ勇気、他人よりも質・量ともに上回る練習をやり遂げる粘り強さなどを挙げることができますが、これらは生来の性格によるものでしょうか、それとも指導者がかなりの程度まで開発の手助けをすることができるものなのでしょうか?

 特に、バスケットボールは敵味方がネット等で分離されていない競技であり、対人技能の開発がポイントになります。
 そして、この対人技能においては、身体接触に対処することが不可避であり、合法的な(審判的にいうとリーガル)な身体接触を避けるようなプレイは技術的に誤りであるとさえ言えると思います。身体接触への対処法をスキルとして教えるということは、これを闘争心や勇気やガッツといった抽象的なものとすり替えずに、合法的・合理的・効率的な身体接触の仕方を身につけさせるということです。

 例えば、ディフェンスは相手を止める気持ちが90%とか、ルーズ/リバウンドは飛び込む気持ちが最重要とか言われますが、それを言う前に、必要とされるスキルやアプローチが教えられていないケースが多いと思います。体格やスピードの差を利用されOFに強引にゴールを決められたり、反応スピードの差でルーズボールを取られたり、あるいは長身者に頭越しにリバウンドを奪われることはもちろんあり得ますが、関連したスキルを身につけることでボール獲得の確率は(そうでない場合よりも)間違いなく高くなるはずではないでしょうか?

 具体的には、フロートやサッグでOFよりもボールに寄ったポジションを維持しつつ、OFのボールやゴールに向かう動きをボディチェックで妨げることで、DF時のルーズボール獲得の可能性は高くなりますし、DFリバウンドも5人それぞれが手順を踏んで動くことで、確実に相手よりも有利な位置を占めることができるようになります。OFは逆に、ボディチェック/バンプやスクリーンアウトをかわしたり、計画的なリバウンドやセイフティマンの配置によって不利を避けようとするわけです。

 また、身体接触を嫌う子がいるのは確かですが、性格的なもの以外に原因は複数あって、
(1)初心者がボールをこわがるのと同じで経験が足りない。
(2)ファウルをとられると思って接触を避けてしまう。
(3)接触の痛みを和らげるスキル(アームバーや浮き)が備わっていない。
などが考えられます。

 それぞれの原因に応じた指導法としては、
(1)→押しくら饅頭的なメニューや空中で身体をぶつけ合うメニューの導入(ファン・ドリル的で楽しめます)
(2)→ルールの理解とともに、OFのドライブインやインサイドのDFで相手に接触していない状況は既に負けているという意識を持たせる(プレイの質が変わります)
(3)→クッションの作り方や体重の預け方や相手からの圧力のいなし方といった身体運用的なスキルを教える。
などが挙げられます。


2 決断力の養成及びスキルとカウンター・スキルの平行指導

 系統的な練習アプローチとして、「ウォークスルー・空動き → ダミーDF(ないしOF)をつけて → ノーマルDF(OF)で」といった3つの段階を踏んで教える場合に、段階が進むにつれて上手くいかなくなったり、選手間のスキル格差が広がったりすることがあります。これは、ノーマルな攻防に近づくとOF・DF間の身体接触が生じること、OF・DF共に相手の動きを先読みしたり、相手を出し抜いたりする知恵を発揮し始めるからです。
 私はこのときこそ、上に挙げたような望ましい精神的特質(メンタル・スキル)を養成するチャンスなのではないかと思っています。

 特にDF(OF)がダミーからノーマルに変わる際には、相手とのせめぎ合いや駆け引きが生じ始めるので、指導に対して受け身で、「指導者に言われたから/言われた通りにやるだけ」のプレーヤーは途端にミスが多くなります。
 自発的な「決意」や「判断」が必要となる局面ですが、この「決意」・「判断」の背景には、プレーヤーがやれること/やるべきことが複数あり、その中からプレーヤー自身が選ぶことが求められているということがあります。

 この点に関して、私が指導上のヒントを頂くことが多いDAYGOさんのBBSから言葉をお借りすれば(HPは http://www.geocities.jp/daygo2013/ ): 例えば、今この瞬間にシュートに行くと決めるのは「決断」であり、その上でドライブでレイアップ・シュートに行くか、ストップしてジャンプ・シュートにするかを決めるのは「判断」であるということになります。

 また、シュートに行くか行かないかの決断の中には、行った方がいい場面か行かない(パスする)方がいい場面かという「判断」も含まれるが、決断する勇気がないために、「行かない方がいい場面だ」と「判断したことにして」シュートに行かない、結果としてパスに「逃げる」というケースがある。
 つまり、バスケットボールでは、偽の判断で決断をごまかすことができる。それがメンタル的な弱さの一つである、決断力のなさにつながるのだとおっしゃっています。

 では、どうやって決断力をつけるか。DAYGOさんの言葉を更にお借りすると: 「いい判断をした」という経験が「自信」になり、その自信が「決断する勇気」につながる。
 つまり判断と決断には相乗効果があり、技術力(=スキル)をつけて判断を磨けば、そのことで成功体験ができ、決断する力はついてくるのではないか。
 そして、判断する力を磨くためには、指導者が丁寧に教え、それで自信をつけさせていくことだと。オーバーティーチングと木目の細かい指導との違いを考える上で、これは非常に有用な考え方ではないでしょうか?


 バスケットボールのプレーは対人技能の集積である以上、OF(DF)はDF(OF)をやっつけようとし、相手もそれを予測して対応・対抗してきます。
 普段の練習においても、動きの約束に応じて相手が微妙に先読みしてしまい、効果的な習得の妨げになることが少なくありません。
 したがって、あるスキルを教える際には、それに対する相手方の対抗策を知り、更にそれに対するカウンター・スキルを併せて教えることで、選手に複数の「有効な」選択肢を与えることが実戦的です。
 これは鷲野先生のおっしゃる「盾と矛」の関係の一例であり、大阪の若造さんのおっしゃる「すべてのスキルには表と裏がある」ということです。

 例えば、ノーマルなプレーに対するフェイント・プレーは全てこれに該当しますし、より具体的なスキルでは、パス&ランの際のフロント・カットとバック・カットやウィング・エリアの攻防でのVカットとブラインド・カット、1・2・3カウントのパス・タイミングやドリブルチェンジ・タイミング、ドリブルからのランニング・シュートとストップ・ジャンプシュートなどは、併せて身につけるのが自然ですし、選手にとっても実戦で使える武器になります。より複雑なものでは、スクリーンに対するDFの反応に応じたOFの選択肢も同様です。


ジュニア期のバスケットボール指導より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-07-02 23:26 | 技術
1対1と間合い vol.4
「1対1と間合い」 vol.4

ディフェンスの「コツ」について(その2)

 ここで振り返ってみると、1歩目の踏み込みについては、vol.3の議論で納得できるとして、ボールマンの1歩目の踏み込みにどの程度反応すべきか(歩幅や勢い)、踏み込む一歩オフェンスのその踏み込みがフェイクであるかどうかの見極めをどうするか、といった点は気になりませんか?

 これに対する答えは、籠球太郎さんが「バスケット青春の詩」( http://blog.goo.ne.jp/fujioka2650、今年の3月31日と5月13日付のコメント )で書かれている「最初の一歩で相手を止め続けるディフェンス」にあると私は考えています。
 剣道・居合道の知識をもとに応用・創造されたそうですが、指導観、競技観も合せ、ぜひブログを実際にご覧いただきたいと思います。また、概念やコメント等を引用することを快くご承諾下さったことを、この場を借りてお礼申し上げます。

 籠球太郎さんの言葉をお借りすれば、「相手を最初の一歩で止めきる。そして、最初の一歩を繰り返すことで相手を止め続ける。最初の一歩の反応力は、『後の先』『』『目付』『間合い』の3つの要素から成る。」ということです。
 そして、「『後の先』とは、相手の動きの後を行きながらも、ポジションを先取りすること。
 『目付』とは、相手の動きのポイントとなる肩、腰、上腿を同時に捉える視野をもつこと。
 『間合い』とは、相手の動きに圧力をかけ続ける距離をとること。」とされています。
 特に「後の先」というアプローチこそが、フェイクにかからず、かつ後追いであっても出遅れないための決め手になると私は考えています。

 後の先(ごのせん)に関しては、籠球太郎さんは更に詳しく説明されており、「相手の攻撃の出端(でばな)が先に動き、これとほぼ同時にこちらから仕掛ける。もっと言えば、相手の攻撃の一歩目が完成する前に、これをふさぎつつ、こちらが一瞬で攻勢に転ずる。」ということだそうです。
 また、目付(めつけ)に関しては、「相手の身体の動きのどこを捉えておくのか。それは『肩と腰と上腿』の三点を全体の中で捉えておく。」とされています。

 例えば、「相手はフェイントをかけてこちらを逆方向に誘うが、それをフェイントと見切るためにこの三点に集中する。フェイントにおいてはこの三点の動きの方向は一致していない。
 例えば右方向に相手が仕掛ける前のフェイントは前方向か左方向に動くが、この場合『肩』または『腰』は左にさばかれるだろうが『上腿』は右にさばかれて、同時に『肩』と『腰』が右に動く。
 受け手は、この三点がそろう動きを一瞬待って見切る。その一瞬の待ちから、相手の一歩がさばかれる前に最初の大きな一歩で相手の動きを制する。これによって相手の攻撃をさえぎることが可能になる。」と書かれています。

 先の市原監督のコメントを合わせつつ、私なりに解釈・再構成してみると、次のようになります。
 籠球太郎さんのコメントとの違いは、「大きな1歩」という部分を(市原監督流の)「小さな1歩」に変えたことにあります。このような折衷によって、それぞれのアプローチの有効性が共に生かされるのか、それとも相殺されてしまうのかは現時点では判っていません。

1 ボールマンの肩・腰・上腿といった重心点の動きを視て、ドリブルインの踏み込みを察知し、踏み込んできた側の足で「小さく」1歩目のサイドステップを行う。

2 この踏み込みが、ゴールに直線的に向かうディフェンスの体側ぎりぎりのコースである場合、あるいはフェイクである場合には、「小さい1歩」でコースを止め切ることが可能なはずである。

3 踏み込みがディフェンスの体側から離れていれば、オフェンスは大回りしていることになり、直線的に抜かれることはなくなるので、内線の利で最短距離を動きつつインラインを維持すれば良い。

4 「小さい1歩」でコースを止められたオフェンスが更に踏み込んでくる場合、合法的な押し合いの状態に入ったことになるので、(最初の1歩を助走として)次の2歩目を素早くステップする(サイドステップないしクロスステップ)。


ジュニア期のバスケットボール指導より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-07-02 22:23 | 技術
1対1と間合い vol.3
「1対1と間合い」 vol.3

ディフェンスの「コツ」について(その1)

 ディフェンスの現場での指導における最重要ポイントと私が感じたのは、足立九中の市原監督のディフェンスの最初の1歩に関するコメントです。
 一般には、1歩目を素早く大きく踏んでコースと止めろと指導されますが、ステップの素早さと大きさは両立せず、大きく踏めばバランスを保つのも難しくなり、フェイクにひっかかれば立て直しようがありません。
 市原監督の手法は、その種の悩みに対する解答ともなるものです。

 「ディフェンスの1歩目は必ず進行方向側の足で踏みだし、しかもクロス・ステップにならないようにする。
 そして、直線的に抜かれないようにコースに入りながら、相手を外側へと押し出していく。」というのは、よく言われることですが、より重要なのはその方法論で、市原監督は次のように仰っています。

 「その1歩目のステップは小さくし、次の2歩目・3歩目への助走のような感覚で指導する。1歩目で無理をして大きく踏み出し、体勢を崩して間合いを外されては元も子もない。」
 よく言われる、大きく1歩足を広げて止めるのではない点に私は注目しています。小刻みに速く動かすという感覚になります。


 他にも何点か非常に参考になる考え方が提示されています。:

・ 間合いの見極めには、オフェンスないしディフェンスに余裕があるかないかが重要になる。

・ ディフェンスは相手の足下に入るくらいに間合いを詰め、良いシュートや良いパスをさせない。相手にドリブルをさせればディフェンスにとっては好都合であり、ドリブラーはチーム・ディフェンスで守ればいい。

・ パスに対するディフェンスが無頓着なチームが多い。ドリブルよりも、素早いパスでテンポ良く崩される方が怖いと考える。良いパスを出させない間合いをとることが大切。

・ ディフェンスが抜かれまいとして下がると、オフェンスはシュート、ドリブル、パスの全てを余裕をもってできてしまう。特に、長身チームに対して引いて守れば、センターにドンピシャの良いパスを出されてしまう。

・ リバウンドは、スクリーンアウト(=ディフェンスによる密着)のための間合いの見極め・攻防である。

 なお、これらの点に関する青山学院大学の長谷川監督のアドバイスは、次のようなものです。

・ 間合いを詰めることによりフェイクに引っ掛かりにくくなるが、ステップに対応しにくくもなる。

・ したがって、ボールマンのフリーフットを押さえながら間合いを詰める技術が必要になる(ボールマンは必ずフリーフットで抜いてくるから)。

・ 更に、ボールマンが踏み込む一歩に対してディフェンスがコースに入るためには、一歩のステップに加えて、更に小刻みなステップも連動して行う必要がある。


ジュニア期のバスケットボール指導より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-06-30 21:10 | 技術
1対1と間合い vol.2
「1対1と間合い」 vol.2

オフェンスの「コツ」について

 オフェンスの1対1の指導ノウハウとしては、青山学院大学の長谷川監督の次のコメントが非常に参考になります。

1 フェイクでディフェンスに反応させて、自分に優位な間合いを作りだす。その際には、ボールを大きく動かし過ぎないことが大事である。
 例えばシュート・フェイクではボールを頭上までもってくると、ドライブやパスに転じる際に時間がかかりすぎる。

2 ステップを踏んだ瞬間、重心がピボットフットではなく、フリーフットに乗りすぎるようでは、ステップを元に戻したい場合に遅くなってしまう。

3 ステップを踏んだ瞬間、ボールをフリーフットの方に動かすのは、ボールを戻したいとき(例えばクロスオーバーして方向転換する場合)に遅くなってしまう。
 次のプレーへの移行を素早くするには、ボールはピボットフットの方に置いておきたい。


ジュニア期のバスケットボール指導より
(ishii morio)
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by kamonomiyamini | 2013-06-30 20:37 | 技術