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「応援(エール)」

 試合の相手チームは尊重すべきです。相手チームも同じように、あきらめない心で試合をしているのです。
 スポーツは勝敗を争い、勝利を手にするために行うものですが、それは、相手がいるから出来ることです。
 互いに勝敗を争う者どうしは、憎しみ合う者ではなく、 ひとつの目標に向かって同じように戦う同士なのです。
 ラグビーでは、ゲーム終了の笛をもって、『ノーサイド!』と言います。ノーサイドとは、それから以降は敵も味方もなく、 同じようにラグビーを楽しむ者同士の仲間なのです。
 バスケでも同じだと思っています。コーチや選手たちは、勝つために全力で最善を尽くします。それは、フェアプレーでなくてはいけません。

 特に、ミニバスの子供達の心を正しく育むためには、 指導者はフェアプレーにこだわるべきです。
 相手をひぼう中傷する指示...『何番をつぶせ!』などと言う言葉、 相手チームを馬鹿にしたような言動...『そんなチームにやられて、どうする!』 それは、教育者たる指導者として言ってはならない言葉ですし、持ってはならない心です。

 高校バスケなどの応援でよく耳にするのは、 『倒せ! 倒せ! ○○倒せ!』という応援団の声援です。私が思うに、これは応援でも声援でもありません。私はこの言葉を聞くたびに嫌悪感を覚えます。
 試合の相手は倒すべきものではなく、 たがいの全力をもって勝利の目標に向かってプレーする者どうしなのです。
 そのために、自分達のチームに『頑張れ!』と言った言葉をかけるのです。それが応援であり、昔から言っている~エールなのです。
 エールとは、「フレー、フレー、○○」の繰り返しで行われるものです。 この、フレーとは、英語のhurrah(フラー):万歳! よくやった! という激励や歓喜の掛け声です。
 日本の場合、相手チームの健闘を称えるエール交換があります。 スポーツマンシップを重んじる、日本の武士道の五常の徳目のうち、第一にくる「慈愛」の精神です。
 特に、敗者への慈悲の心は日本独特の精神文化といってよいと思います。
 自チームやその選手と同じだけの健闘を祈り、試合後、その健闘をたたえるために、エールを交換するのです。

 私は、練習試合が終わったあと、みなさんのチームでもやっていることだと思いますが、相手チームが帰る時に挨拶の交換をしますよね。
 私は、その挨拶が終わったら、『ハイ、握手、握手、友達、友達…』といってお互いに握手をさせています。子供達は最初は気恥ずかしがっていますが、握手を交換すると言葉を交わしあい友達になっていきます。
 バスケというスポーツを通じて学校以外の子供達が友達の輪を広げていくのです。
 この子供達は、いずれ成長したときにバスケの試合の場や、チームメイトになった時に、その友達の輪でつながっていることを喜ぶのです。
 それもスポーツをすることで得られる喜びだと思います。


やっぱりミニバスのブログより
(ishii morio)
by kamonomiyamini | 2013-03-02 08:14 | 指導者関係

指導者がいろいろなコメントや聞いたことを書き込んでいるページです。
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