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「指導の要訣」

要訣(ヨウケツ)とは
①肝要な秘訣
②大事な奥の手
③奥義

 もっと分かりやすい意味は、「それを行う要領(やり方)のうち、最も重要な事項をいう。」とあります。
 特に私の仕事がら、指揮官が肝に銘じるべき指揮の要訣があります。それは以下のように書かれています。

 『指揮の要訣は、部下を確実に掌握し、明確な企図のもと、適時適切な命令を与え、その行動を律することにある。この際、部下に対し、その能力を十分に発揮できる余地を与えることが必要である。』

 この解説として、以下のように述べています。

 『これは、指揮の要訣を簡明に記述したものである。「部下に対し、その能力を十分に発揮できる余地を与えることが必要である。」とあるが、そこには、部下の地位・能力及び状況に応じてという前提があることはもちろんである。
 ここでいう、余地とは部下が与えられた命令の範ちゅうで、部下に、行動できる自由裁量の余地を与えること、それによって、組織の硬直性を避けるもの。ただし、細事に拘でいせずとして、部下まかせの行動を意味するものではない。
 その結果の責任は、あくまでも指揮官にあることは申すまでもない。』

 さて、この指揮を指導に読み替えて、『指導の要訣』とした場合には、以下のような事項になるのでしょう。

●選手を確実に掌握

 選手の身体能力、 理解力、耐久力、向上心、性質、生活態度、育った家庭環境、生い立ち、バスケへの想い、これらをノートにして、最終的にはコーチの知識として、ひとりひとりを掌握すること

●明確な企図のもと

 指導したいことを選手に明確に伝える。
 技術のこと、メンタル、教養、モラルなどまで、コーチの考え、コーチの価値観、コーチが求める人としてのあり方など。これらを、具体的にわかりやすい言葉にして、しかも簡明に表現して選手に伝えること。
 コーチは多くの経験から、抽象的な表現をしがちだが、それでは、選手達の理解の仕方が異なってしまう。
 そのため、語る言葉は選手の立場に立って 全員が同じ意味として理解できるものでなければならない。
 練習の目的、今回の試合の目的など、選手がしっかりと理解できるように伝えることをしなければ、指導する者としては失格であろう。

●適時適切な命令を与える

 このためには、まず指導する者が、指導する能力を磨かなければならない。それは、常に敏感に選手の気持ちや、身体の異常などに心を配り、誰よりも早く感じるくらいの心懸けが必要であろう。
 また、たくさんの知識を持ち、その知識をひけらすことなく、チームや選手の適性にあったことを取捨選択して指導し、それ以外は、自分の引き出しにしまっておくことが大切であろう。
 さらに、常に集中させることは、もちろんだが、そのような中で、激励する、指導者自身が熱中することが大事だろう。そして、選手に希望を持たせること、希望があれば多少の苦しみも耐えられる。
 指導者として選手達に、ハッキリと目標を示し、それを持たせて、やる気の出るような助言をすること。
 選手を信じること、選手は「信じられている」と思えば、その想いに必ず応える努力をする。それは、必ず結果となることを信じてやること。
 忍耐強く指導し、あきらめることなく信じることが、選手を成長させる。最後に、『最後まで絶対にあきらめない』ということを徹底すること。
 ひとつくらい、集中できないプレーがあっても仕方ないと思わせない。
 自分を越えて行こうとする自分に対する厳しさ。同じ目標を共有する仲間に対する熱い想い。それを求めた指導に心懸けなければならない。

 以上が、私が想う指導の要訣です。


やっぱりミニバスのブログより
(ishii morio)
by kamonomiyamini | 2013-01-29 01:26 | 指導者関係

指導者がいろいろなコメントや聞いたことを書き込んでいるページです。
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